不動産査定の概要と、任意売却時の注意点について

不動産査定と任意売却

名古屋住宅ローン相談室代表

不動産査定の一般的なお話と、任意売却時の不動産査定で気をつけていただきたいことをまとめたページです。

不動産査定の考え方は通常の生活とは違う考え方をする部分があるので、 任意売却を検討している可動かに関わらず、 不動産査定の概要を知っておくことはきっと役に立つかと思います。
また、任意売却を検討されている場合には不動産査定時に特に気をつけていただきたいポイントをまとめてあるのでご参照ください。

不動産査定の意味、売却依頼をする不動産会社の判断基準

不動産査定の意味

不動産査定にどんな意味があるのか、また、 高い査定額をつけた会社に売却(任意売却を含む)を頼んだ方がいいのかどうか。
考え方はそれぞれですが、まずは、不動産査定について知っておくべきことを把握した方がいいのではないかと思い、ご説明するページをつくりました。
実感として、不動産業者が知っている不動産査定の実際のところが一般の方々に伝わっていないと感じています。

不動産査定の意味、売却依頼をする不動産会社の判断基準:
不動産査定について

はじめに理解していただきたいのは、不動産の査定と、通常の生活で目にする査定、例えば車の査定やランドもののバッグや時計の査定との違いです。

車やバッグなどの査定は、査定金額イコール買取金額です。
査定したお店や人がそのまま買い取るという特徴もあります。
一方、不動産査定は、査定金額イコール売却価格ではありません。不動産査定額は、単なる販売予想価格です。
査定金額イコール買取価格であれば、もちろん、高く買ってくれるところが一番いいところ、査定金額は高ければ高いほどいいという判断基準になります。
ただ、不動産査定のように査定金額と売却価格がイコールではない場合(不動産会社が直接買うという場合でなければ)、 結局いくらで売却できるかは、買主がいくらで買ってくれるか、という交渉で決まるわけですから、 やみくもに高い不動産査定価格をつけることにはほとんど意味がありません。
高い不動産査定価格をつけてもらったとしても、その価格で決まるかどうかは実際に売りに出してみないと分からなかったりします。

さらに言えば、不動産査定で高い販売予想価格を出すのは、営業を目的としている場合が珍しくありません。
もちろん全ての不動産会社がそうではありませんが、高い不動産査定価格を提示した不動産会社にお客様が売却(任意売却)依頼をしてしまう傾向がある以上、乗り遅れないようにどこの不動産会社も実際の相場より高めの不動産査定価格を出してしまうのです。
ただ実際には、インターネットが発達して情報が公正に出回っている現代では買主さんも非常によく勉強されて相場価格を知っているため、最終的には相場価格の周辺で制約することがほとんどです。

不動産査定を依頼される場合には、不動産会社が出す不動産査定とはそういうものだと理解して進めるようにしてください。

不動産査定価格について>【補足】

不動産会社が出す不動産査定価格は不動産会社を選ぶ基準にはあまりならないという話をしましたが、さらに、表面的な不動産査定で出された価格では大まかな目安しかわからないことについて補足します。

不動産を買う人は3つのタイプに分かれます。

  • その不動産を買って自分で使う人、つまり、一般ユーザー
  • 貸すことを目的として買う人、つまり、投資家など
  • 転売目的で買う人、つまり、不動産会社など

不動産査定を依頼すると、ほとんどの不動産会社は一般ユーザー向けに売るなら場合の値段を提示します。
これは、不動産会社が買う金額ではありません。
そのため不動産会社が購入して一般ユーザーへ転売するケースを考えると、不動産査定で出てくる金額は売却できる価格とは全く異なる価格になります。
また一般ユーザー向けに販売するということはその不動産が商品になっている必要があるため、リフォームなど手を加える必要が出てきます。
リフォーム前で売ろうとすれば、売却価格は相場価格よりも安くなりますし、リフォームをしてから売りに出そうとすると手元残るお金はリフォーム代金を差し引いた分と考えなくてはいけなくなります。
また、任意売却物件の場合には瑕疵担保保険という通常買主さんに対してつけられる保証がつかない分売却価格が安くなります。
この他、住宅ローンを滞納している、借金が絡む、離婚が絡む、共有相手と仲違いしている、といった背景がある場合にはまた総合的にみて売り方の方向性を考えていく必要もあるため、単純に査定を出すことはできません。

上記のような点からも、不動産査定の価格は本当に一つの目安として受け止めるべきものだと言えます。

不動産査定の意味、売却依頼をする不動産会社の判断基準:
不動産の売却(任意売却)依頼はどの不動産会社に出したらいいのか

不動産を売り出すときは、売主に仲介という形で不動産会社が代理でつき、手続きが行われます。
先述したとおり、買主に相場価格という情報が平等に行き渡っている現代では、不動産会社が出す不動産査定価格の違いにそれほど大きな意味はありません。
不動産会社が高い販売予想価格を出したところで、相場を知っている買主は動かないからです。
ではどういう基準で売却(任意売却)の依頼をする不動産会社を決めたらいいのかですが、
私がお勧めするのは、不動産会社の仕事のスタンス、物件の告知や営業体制を確認することです。

例えば、単に不動産査定価格を聞くのではなく、実際の制約事例を尋ねるといいのではないかと思います。
不動産会社はレインズというシステムで過去1年間に実際行われた不動産の取引を見ることができますので、それを見れば、売却予定の不動産の大体の相場がわかってきます。
制約事例を教えてくれるかどうかは、不動産会社が誠意を持って仕事をする会社かどうかを判断する基準になるかと思います。

その他、告知や営業体制は依頼時に確認できるかどうかはなかなか難しい部分もありますが、聞けるようであれば、営業担当さんに
「この物件の売却を依頼したらどのように告知してもらえますか?」
と尋ねてみたらいいのではないかと思います。
不動産会社の取引は、売主と買主、両方を自社で見つけた方が1度の取引でたくさんの仲介手数料を稼ぐことができるため、それを狙った行動をとる業者が少なからずいます。
そうした業者は、売物件を他社にあまり知られないようにする、ひどい場合には、他社から自社のお金でその物件の広告をうちたいと依頼があっても断ったりする、という行動をとります。
売主としては早く高く売りたい物件の売却を邪魔されている状況にもなってしまうため、きちんと広く告知してもらえるのか、たくさんの不動産サイトに掲載してもらえるのかを事前に確認できるようであれば、確認してください。

任意売却検討時に気をつけるべき不動産査定

任意売却時の不動産査定の注意点

任意売却は、住宅ローンの残債よりも不動産査定価格が低く、かつ、その差額を売主様が一括で支払うことができないという状況で取引される不動産売買です。
そのため、不動産の売買については債権を持っている金融機関に許可をもらわなくてはならず、売買状況も逐一金融機関に報告しながら進められます。

不動産査定について説明してきましたが、任意売却の場合には、任意売却という複雑な売却手段を悪用して不動産査定額を不当に利益を得ようとする業者がいることも事実ですから、気をつけるべきことをご紹介します。

任意売却で気をつけるべき不動産査定:
例1.不動産会社が、売主様に提示する不動産査定価格と、金融機関に提示する不動産査定価格を変える

例で挙げているのは、下記のような状況です。

  • 売主様が複数の任意売却を扱う不動産会社に不動産査定を依頼し、1番高い査定金額を出した不動産会社に依頼をします。
  • しかし実はその査定価格は相場から離れた高すぎる金額であり、そのことを不動産会社も把握していて、金融機関には相場間にあった査定額を提示しています。
  • 売主さんは高く売ってくれると思って待っていますから、最初は相場より高い金額から販売がスタートし、もちろん売れません。
  • 時間だけが過ぎ、延滞損害金が膨れ上がる結果になってしまいます。

任意売却と不動産査定1

このページで何度もご説明している通り、不動産査定価格は絶対にその金額で販売するという売却保証価格ではありません。
不動産査定額を高く提示して実際にその価格で販売する力のある不動産会社が存在することも事実です。
しかし、他社よりも高すぎる不動産査定価格を提示する不動産会社には注意してください。

任意売却で気をつけるべき不動産査定:
例2.リースバックを条件に相場よりも低い価格での売却、金融機関への虚偽報告

例で挙げているのは、下記のような状況です。

  • 売主様はリースバックができるという任意売却を扱う不動産会社に売却を依頼
  • 不動産会社はリーズバックしたいなら相場価格よりも低い金額で売却するよう売主様に伝える
  • 金融機関は相場価格で売りに出すよう不動産会社に指示
  • 不動産会社は相場価格では売れないと金融機関に虚偽報告を続ける
  • 結局期限内に任意売却ができず、競売となる

任意売却と不動産査定2

任意売却を扱う不動産会社は、リースバックを過度に宣伝することがあります。
リースバックは任意売却後も元の家に住み続けられる、望む方の多い仕組みですが、事例のように売主様に被害を与える業者がいることも事実です。
任意売却にはリースバックの他にも不当に利益を得ようとする業者が入り込んでいることがあるため、注意してください。 任意売却は売って終わりではなくその後の生活のことも考えなくてはいけません。
安すぎる価格で売却すると残債が多く残りますし、任意売却時に不誠実な態度を取り金融機関との関係が悪化すると残債の分割支払いが認められないなど、任意売却後の生活を苦しめることにつながります。

任意売却検討時に気をつけるべき不動産査定:
その他

その他、買取業者と任意売却業者が癒着した関係では、任意売却が金融機関への報告のもと進行される売却であることを悪用し、売主様に対して売却価格の引き下げを「金融機関からの指示」だと偽り認めさせ、必要以上に安い価格で不動産を売却しようとする業者がいたり、複雑な任意売却の仕組みを悪用して不正に手数料を取ろうとする業者がいたりと、不正の手段はいくつも耳に入ってきます。

任意売却を検討される場合には、あまりに条件の良い話には注意するようにしてください。

任意売却業社の選び方

不動産査定の概要、任意売却時の注意点をまとめました。
インターネット上には様々な情報が溢れていますが、多方向からの意見も多く、混乱してしまうこともあるかもしれません。

不動産売買、任意売却について検討される場合には、不動産会社へ相談してください。

不動産査定や任意売却に関わる悪徳業者のことを記載しましたが、もちろん、誠実にお客様と向き合う不動産会社もたくさんあります。
名古屋で不動産について気になっている方は名古屋住宅ローン相談室(エステートプランニング)へお気軽にご相談ください。