住宅ローンが払えず無料相談をするときのポイント

住宅ローンの無料相談

住宅ローン、離婚、多重債務などの問題を抱えている方からの相談に、多くの専門家が、まずは無料でお話を聞くシステムを採用しています。
初回の無料相談は、ご相談者様にとって有効に活用できたというケースもあれば、そうでなかったというケースもあるのが事実です。

このページでは、住宅ローンについて弁護士さんへの無料相談する場合と、任意売却を扱う不動産会社へ住宅ローンの支払いについて相談する場合を取り上げました。
初回の無料相談を有効に活用するための注意点やポイントをまとめましたので、これから住宅ローンについて無料相談へ行く予定の方は参考にしてください。

住宅ローンの問題など、複雑な問題の無料相談は、臨む姿勢で有益な時間になるかどうかが分かれます。無料相談へ行く際に推奨する考え方をまとめましたので、ご参照ください。

弁護士事務所へ住宅ローンに関する無料相談へ行く時の3つの注意点

住宅ローンの無料相談・3つの注意点

住宅ローンについて問題が生じた場合に、まずは弁護士さんのところへ無料相談へ行く方も多いと思います。
行き慣れていない弁護士事務所で、また、普段話すことのない弁護士さんの先生という存在ゆえ、行き過ぎた期待感等から無料相談の時間を有効に活用できなかったケースをよく耳にします。

ここでは、弁護士さんへの無料相談の時間を充実させるために注意する点についてまとめます。

弁護士事務所へ住宅ローン移管する無料相談へ行く時の注意点:
即座に問題を解決してもらおうとしない

弁護士さんへの無料相談は、大体、30分程度の時間が用意されていることがほとんどです。
いくら弁護士の先生であったとしても、はじめてお話を聞く相手の問題を、30分で解決することはできません。

ただ、理屈では分かっていても、問題を抱えて悩んでいらっしゃる場合には、(弁護士の先生に相談したら解決してくれるんじゃないか)という考えになることが少なくないようです。
繰り返しになりますが、無料相談の30分程度の時間では、問題解決までには至りません。

無料相談の時間ないでは問題解決までは至らないことを理解して住宅ローンに関する無料相談を活用すると、無料相談中の時間も有意義な相談ができますし、終わった後にひどく落胆することもないかと思います。

弁護士事務所へ住宅ローン移管する無料相談へ行く時の注意点:
ご自身の意見を過剰に主張しない

住宅ローンについて弁護士事務所へ無料相談に行く前に、おそらく、ご相談者様はお1人でもたくさん悩まれて、もしかしたら、ご自身のことを責めて苦しくなっているかもしれません。
そして、いざ専門家へ話ができるとなった時、そうした苦悩が反動となってご自身を正当化する言葉が溢れてくることがあります。

「住宅ローンの返済が厳しくなったけれど、自分はこれまでこういうことをしてきた。調べたところ、今の苦しい状況はこうしていったら解決するはずですが、そうですよね?」
というように、状況の説明や相談ではなく、ご自身の意見を認めてもらいたいという話をしてしまうようなパターンです。

無料相談は30分程度の限られた時間ですから話せる内容にも限りが出てしまいます。状況の説明をとばしてご相談者様の意見ばかりを聞いてしまうと、無料相談の時間中に弁護士さんが状況を把握する時間が足りなくなってしまうでしょう。
また、そもそも、弁護士さんは、無料相談を通してご相談者様の意見の正当性を判断することはできません。
専門家としてのアドバイスや、方向性の示唆はできますが、はっきりと、「それをすればうまく行く」もしくは、「それは間違っている」と断定することは難しいのです。

弁護士事務所に住宅ローンの無料相談へ行く時は、弁護士さんは客観的な立場でアドバイスをしてくれる存在であること、短い無料相談の時間内ではご相談者様が抱えている住宅ローンの問題についてご相談者様を完璧に擁護したり肯定したりはできないのだと承知して足を運んでください。
そうすれば、相談する話の内容が脱線することなく、無料相談の強い感を有効に活用できるかと思います。

弁護士事務所へ住宅ローン移管する無料相談へ行く時の注意点:
『専門家の証言』を求めない

通常であれば高い費用が発生する弁護士さんへの相談が、無料で受けられる無料相談という制度はとても便利です。
便利がゆえに、『専門家の証言』の確保など、無料相談について少し誤解を含んだ利用の仕方を期待される方がいらっしゃいます。

「弁護士の先生に住宅ローンについて相談したらこう言っていた」
「抱えている住宅ローンの問題について、弁護士の先生に相談してこんな証言をもらっている」
と、他で流用できるよう無料相談で『専門家の証言』を確保したいと期待するようなケースです。

繰り返しになりますが、住宅ローンについて無料相談へいっても、確たる解決策や断定的な発言を無料相談時間内にもらえることは難しいです。そのため、無料相談の時間内で弁護士さんが話すことには、おそらく、他で流用できるほどの断定的な『専門家の証言』はないはずです。

『専門家の証言』確保に焦りすぎると、弁護士さんが話している内容を曲解したり、弁護士さんが話している住宅ローン問題へのアドバイスの本質を理解し損ねてしまう可能性が高くなってしまいます。

弁護士という専門家だからといっても、住宅ローン問題の解決策や状況に対する断定的な発言は、無料相談の時間内ですぐにはできないと理解していくと、生産的に時間を活用して住宅ローン問題について向き合えるかと思います。

弁護士事務所で住宅ローンに関する無料相談をする時の3つのポイント

住宅ローンの無料相談・3つのポイント

弁護士事務所へ住宅ローンに関する無料相談へ行くときに念頭に置いておくといいポイントを3つご紹介します。

弁護士事務所で住宅ローンの無料相談をする時のポイント:
状況を整理してもらうつもりで行く

住宅ローンの問題は、ご自身のこととなると、パニック状態で冷静に状況整理ができていないことが少なくありません。
客観的な立場で話を聞いてもらえる無料相談の場では、ご自身が抱えている住宅ローン問題について、どこに問題があってどのような状況になっているのかを整理してもらうつもりでお話しされてください。

住宅ローンについて1人で頭を抱えていると、あれもこれも問題だらけで不安ばかりがつのってしまうかもしれませんが、専門家に整理をしてもらうと道が整理されるためご自身でも正しく状況の把握ができるようになります。

弁護士事務所で住宅ローンの無料相談をする時のポイント:
問題を解決するための選択肢をアドバイスしてもらう

弁護士事務所へ住宅ローンの無料相談をする時の2つ目のポイントは、整理してもらった状況に対して、問題を解決するための選択肢をいくつかアドバイスしてもらうことです。

短い無料相談の時間ないでは、弁護士さんもご相談者様の状況全てを把握することはできませんし、とるべき方向性について断定はしづらいでしょう。
しかし、経験値を持つ専門家はたくさん引き出しを持っていますから、選択肢の候補を挙げることはできます。

ご相談者様が抱えている住宅ローン問題の解決策として、こういう方法やこういう方法、A案・B案・C案…のような形で方向性をいくつか提示し、それぞれの案に対して、メリットやデメリットを説明してもらえます。
状況整理と解決の選択肢ができたら、無料相談を有効に活用できたと実感されるかと思います。

弁護士事務所で住宅ローンの無料相談をする時のポイント:
依頼できるか弁護士さんかどうかを見定める

弁護士事務所への無料相談では、その弁護士さんに依頼してもいいかどうかの判断や、弁護士さんと自分との相性を確かめることがとても重要です。

30分程度では、状況の整理やざっくりとしたアドバイスをもらうだけでタイムオーバーになります。
無料相談の時間内で住宅ローン問題の解決を図ることは難しいですが、その後に続く問題解決の道のりのアドバイスを継続して依頼できるかを判断するための時間にはなります。

ご相談者様が抱えている住宅ローンの問題について、的確に状況を把握してくれたかどうか、納得のいく打開策を考えてアドバイスしてくれたかどうか、そして、それらの内容をわかりやすく丁寧に説明してくれたかどうかを見極めてください。

専門家として、専門的な内容を噛み砕いて話してくれるかどうか、ご相談者様の反応を見ながら話すスピードや内容を調整してくれる配慮はあるか、費用感に乖離がないか、などをよく確認し、無料相談の時間を使って、その弁護士さんに依頼してもいいかどうかを判断されるといいかと思います。

【弁護士事務所へ住宅ローンの無料相談に行く時の注意点とポイント】

3つの注意点:
■ 無料相談の時間内で、抱えている住宅ローン問題の解決策を求めない
■ 無料相談の時間中、ご自身の意見を主張しすぎない
■ 無料相談の時間内で、他で流用できる『専門家の証言』を得ようとしない

3つのポイント:
■ 無料相談で、抱えている住宅ローン問題の状況整理をしてもらう
■ 無料相談で、抱えている住宅ローン問題を解決する選択肢の候補をアドバイスしてもらう
■ 無料相談で、その弁護士さんに依頼してもいいかどうかを判断する

弁護士事務所へ住宅ローンの無料相談へ行く際には、生産的な時間にするために、上記の注意点とポイントを意識されてください。

任意売却を扱う不動産会社に住宅ローン問題を相談する時のポイント

住宅ローンの無料相談・3つのポイント

任意売却を扱う不動産会社では、ほとんどの会社が、無料相談を実施しています。
まずは電話相談で状況を伺い、その後で対面の話し合いをするケースも多いでしょう。

ここでは、不動産会社に住宅ローン問題を相談するときに『何を期待すべき』かについてまとめます。
依頼する不動産会社を選ぶ判断基準としてご参照ください。

不動産会社に住宅ローン問題を相談するときに期待すべきこと

不動産会社へ住宅ローン問題を相談するときには、状況の整理や問題の解決策のアドバイスを期待してください。
これは、弁護士さんへ住宅ローン問題を無料相談する時と似ています。

住宅ローンの支払いが難しくなったり、住宅ローンの督促や税金の督促が届くと、精神的にも追い詰められ、お1人ではパニック状態になり状況の整理が難しくなってしまうことは仕方ありません。
そういうときに、住宅ローン問題に強い不動産会社を活用してください。
住宅ローン問題に強い不動産会社は、必ずしも任意売却を勧めるわけではありません。ご相談者様にとって最適な解決策を一緒に探していきます。

最適な解決策を探すために、住宅ローン問題に強いまずは状況の整理をし、優先して対応すべきことを順番に考えていきます。
状況の整理と、順番に何を対応していけばいいのかをまとめるだけでも、かなり視界が広がるはずです。
落ち着いてご自身の頭で考えられるようになると、ご自身にとって、また、ご家族にとって、何を大切にすべきで何を変化させていくべきなのかも冷静に判断できるようになり、その状態になってようやく、住宅ローン問題の解決に向けて意思を持って能動的に対応していくことができるようになるのではないでしょうか。

住宅ローン問題に強い不動産会社は、多くの場合他の専門家との繋がりも持っているため、離婚や破産の話が出れば弁護士さんを、経営に関することであればコンサルタントを、と、ご相談者様の状況に応じた専門家も紹介してくれるはずです。

※住宅ローン問題への強みをアピールする不動産会社は玉石混合です。親身になってくれる不動産会社も多いですが、そうでない不動産会社も多いため、不動産会社選びには注意してください。
参考:
>>不動産会社の選び方

不動産会社へ住宅ローン問題を相談する時のコツ

不動産会社へ住宅ローン問題を相談する際には、ご自身の意思で問題解決の方向性を選択できるよう、まずは状況整理と解決策の選択肢をアドバイスしてもらうようにしてください。
住宅ローンの支払い困難や督促状などでパニックになっている状態では、冷静な判断ができません。
落ち着いて考えることで、家計の見直しや生活水準の見直しも検討でき、その先に、自宅を手放すかどうかの判断も主体的にできるようになるかと思います。

(補足)不動産会社に住宅ローン問題を相談するとき期待すべきでないこと

初回の電話相談などで時々いただくご相談に、「住宅ローンが払えないけれどどうしたらいいのか」という直球的なご質問や、「税金を払わなくても済む方法はないか」といった抜け道を探すような内容があります。

住宅ローン問題は複雑に事象が絡み合っているため、『住宅ローンが払えない』という内容ではアドバイスをすることが厳しくなってしまいます。
ご面倒でも、住宅ローンが払えない状況に至った背景や、権利関係についてなどをご説明いただかなければ、ご対応はなかなか難しいということをご承知ください。

また、滞納した税金について、払わなくていい方法はありません。
ただ、状況を打開するために優先順位をつけて次の行動の道筋を立てることはできます。
『税金を払わなくていい方法』や『住宅ローンを払わなくても済む方法』といった抜け道を探すような方法にはお答えできないこともご理解ください。

まとめ

住宅ローンについて無料相談をする時のコツについてまとめました。
住宅ローンは複雑な問題が絡み合っているため、弁護士事務所への無料相談の時間内ではっきりとした解決策を得るのは難しいです。そのことを理解した上で足を運ぶのであれば、無料相談を有効に活用できるかと思います。

住宅ローン問題など不動産のトラブルについては任意売却に強みを持つ不動産会社も強力なサポートができますので、不動産会社への相談もご活用ください。
参考:
>>不動産会社の選び方